ヤマハ「XSR125」原付二種スポーツ日本導入の訳 若者・初心者ライダー獲得を狙った新戦略車

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1980年代や1990年代などのバイクブームが終焉して以来、一時期、激減したという若いライダーたち。それが近年、ようやく増えはじめたことは、バイク業界としても喜ばしいことだろう。現在、業界を支えているといわれる筆者のようなベテランライダーも、高齢になればいずれバイクを降りるときが来る。そのときに、バイク業界を支えるのが今の若者ライダーたちだからだ。だが、そうした新規ユーザーが、結局のところ、すぐにいなくなってしまっては元も子もない。

そこで、各バイクメーカーでは、前述したヤマハのように、初心者向けのライディングスクールやツーリング企画などを実施している。いずれも若いユーザーなどが、安全で楽しくバイクライフを送れるようにすることが目的だ。メーカー各社のこうした試みにより、多くの若いライダーたちが、バイク本来の楽しさを知り、長く乗り続けることで、日本のバイク文化を継承してくれることを、長年の愛好家である筆者も願いたい。

手軽なスポーツバイク投入の効果は?

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いずれにしろ、ヤマハの新型4機種が、こうした背景から生まれたことだけは確かだろう。ヤマハの若者向け戦略が、今後、どのような効果を生み、どれほどの支持を受けるのかに注目したい。

 

 

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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