ヤマハ「XSR125」原付二種スポーツ日本導入の訳 若者・初心者ライダー獲得を狙った新戦略車
また、兄弟車のXSR700は、2017年に登場。XSR900と同様のスタイルに、最高出力73psを発揮する688cc・直列2気筒エンジンを採用。アップライトなライディングポジションとフィット感のあるダブルシートなどにより、街乗りから郊外へのツーリングまで、幅広いシーンでリラックスして乗ることができる。価格(税込)は100万1000円。
ちなみに車名にある「XS」は、1970年代にヒットした「XS-1」や「XS650」といった往年の名車が由来だ。とくにXS-1は、1955年の創業以来、2ストロークエンジン搭載バイクを手がけていたヤマハが、はじめて発売した4ストロークモデル。細身のダブルクレードルフレームに、53psを発揮する653cc・空冷バーチカルツイン(並列2気筒)を搭載した大排気量のスポーツバイクだった。当時は、世界的にバイクの大型化や高速化が進んだ時代。また、国内でも高速道路の普及などもあり、より高性能なバイクを望む声が多かった。XS-1は、そんな時代のニーズにマッチしたことで、日本をはじめ、北米などの海外でも大ヒットしたモデルだ。
XSR125欧州仕様の概要
そんな往年の名車をトリビュートし、生まれたのがXSRシリーズ。その国内最新モデルが原付二種のXSR125だ。すでに、欧州など海外では販売中のモデルだが、今回ショーに展示された市販予定車について、ヤマハは「海外向けモデルをベースにショー用に外観を仕上げたモデルのため、排気量・車体の仕様などが異なる」とコメント。詳しいスペックや価格、発売時期などについては公表していない。そこで、参考までに、欧州モデルを例に、特徴などを紹介しよう。
XSR125の欧州仕様車は、124cc・水冷単気筒エンジンを搭載し、最高出力11kW(15ps)/1000rpm、最大トルク11.5Nm(1.17kgf・m)/8000rpmを発揮する。車体には、ヤマハ独自のデルタボックスフレームを採用。1980年代のレーシングマシンや、数々のヤマハ市販スポーツモデルに採用されてきた伝統のフレーム形式だ。まるで往年のレーシングマシンがカウルを外したときのようなレトロでスポーティな雰囲気を演出する。
また、丸みを帯びた燃料タンクや前後17インチのブロックパターンタイヤ、フラットなロングシートなどが、クラシカルなスタイルを一層引き立てる。直径37mmの倒立フロントフォーク、丸目1灯ヘッドライトやテールランプにはLEDタイプを装備するなど、最新の装備も搭載することで、軽快な走りや高い実用性を誇る。
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