4月20日は「珈琲牛乳の日」国内初の発売は100年前 平塚で生まれ、最初は銭湯ではなく「駅弁の友」
4月20日は「珈琲牛乳の日」。1923年4月20日に日本最初のコーヒー牛乳が発売されたことにちなむ。誕生秘話から現状まで100年を振り返る。
日本初のコーヒー牛乳は平塚生まれ
JR東海道線平塚駅で降り、北口から出ようとしたら、エスカレーターのところに貼ってあるポスターに目が留まった。レトロな雰囲気の女性の絵画の上に書かれているコピーは、〈平塚で104年 実は日本で初めて珈琲牛乳を創りました〉。
この広告主こそ、100年前にコーヒー牛乳を開発販売した守山乳業(神奈川県平塚市)。レトロな女性は、昭和初期に同社が作成したポスターを再現した絵画である。
駅から徒歩数分で同社に到着。敷地内の目立つ場所に、創業者の守山謙氏の銅像が建っている。その台座には「酪農一貫」という書があり、揮毫したのは吉田茂だという。総理経験者が書を贈るくらいだから、創業者はさぞかし酪農に勤しんだ人生を送ったのだろう。
コーヒー牛乳も、この守山氏によって生み出されたのである。
同社の『100年史』を参照しながら、広報担当者が説明する。
「創業者が東京の取り引き先に出かけた際に、住田商会(現エム・シー・フーズ)初代社長の住田多次郎さんが、偶然同じ商店にコーヒーを売り込みに来ていました。住田社長はハワイ在住で、ハワイのコーヒーを日本に広めたかったそうです」
住田氏は守山氏にもコーヒーを振る舞った。乳製品を普及させたい“酪農一貫”男は、こうして偶然にもコーヒーと出合ったのだ。
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