製薬各社の被災状況が判明、経腸栄養剤やパーキンソン病治療薬の入手も困難に
工場の被災などにより品薄となっている医薬品は、ツムラの大建中湯、中外製薬のパーキンソン病治療薬マドパーなどがある。このうち、マドパーについては、「パーキンソン病患者が毎日服用する医薬品で欠かすことができない。代替薬としては、ネオドパソール(第一三共)、イーシー・ドパール(協和発酵キリン)があるが、メーカーからは急な増産は難しく、マドパーを使用している患者さんの分をまかなえるほどではないと聞いた」(森壽生・横浜相鉄ビル内科医院院長=神奈川県保険医協会研究部長)。
また、東京保険医協会によれば、「内視鏡の消毒薬や検査に用いる試薬、生理食塩水の一部の規格なども入手が困難との指摘が会員から上がっている」。
こうした製品の多くについて、メーカー、医薬品卸とも医療機関に十分な情報提供を行っているとは言いがたく、「突然、手に入らなくなるという例が多い」(前出の赤羽根院長)。
厚労省は、適切な流通の確保や保険給付の特例措置導入など、早急な対応策を迫られている。
(岡田広行、島田知穂=東洋経済オンライン)
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