仕事ができない人は会計と原価がわかっていない 根本を知ることで自分の働き方の理解も進む

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会計
本質を読めれば大丈夫! ビジネスパーソンが身に付ける会計のスキルを解説します(写真:nonpii/PIXTA)
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自分の会社は大丈夫だ。
「今のまま働き続けられる」と考えている人は意外と多いかもしれません。とはいえ、一寸先は闇。事業売却、撤退、倒産、リストラなど、何が起こるかわからないと想定しておくことも必要です。
そんな中でどんな状況においても、ビジネスパーソンが食いっぱぐれないためにはどうしたらいいか。その1つとして「会計を理解するスキルが必要」と説くのはヤマハ創業家の子孫で、事業買収される側、買収する側の両方など6社の在籍経験を持ち、『誰とでもどこででも働ける 最強の仕事術』を著した山葉隆久氏。本書から一部抜粋、再構成してお届けします。

会計は何のためにあるのか

「財務諸表を読み解く力」である「会計を理解するスキル」が必要であることを多くのビジネスパーソンが感じていることでしょう。

会計を理解できれば、自社の経営状態、施策の成功の可否、削減すべきコストなどの理解ができるため、会社の将来性を見極めたり、自部署のすべきことがわかります。

私も管理職になった時期に学んだことがありますが、簿記から入り仕訳で躓いてしまいました。

そういった折、当時所属していた会社の経理担当の方から「財務諸表をつくるつもりで会計スキルを学ぶのではなくて、経理のデータが読めればいいと考えるべき」とアドバイスをいただきました。私はこのアドバイスに沿って、ビジネスパーソンが知るべき会計スキルを重点的に学びました。そして、その学びを実践し、会社の売り上げや利益の向上につながる行動ができました。

今回は、「適正な利潤を上げるための会計を理解するコツ」をお伝えします。

会計には2種類あります。「財務会計」と「管理会計」です。

財務会計は株主や債権者、銀行などのステークホルダーに向けて会社の経営状況を正しく伝えるための会計です。社外の方々への説明を目的としたものとなります。

管理会計は、社内の人に向けたもので、経営計画を立てたり、資金繰りを予測したり、投資の経済性を判断したりと、経営判断や意思決定をする際に用いられます。

ですから管理会計は、会社の関係者が使いやすいように、制度などに縛られない自由なものとなっています。そのため、管理会計は会社ごとにことなりますが、全く違うということはなく、ある程度の型があります。これらの型を理解すれば、管理会計を読むことができるようになります。

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