宇宙に思いを馳せると私たちの本質が見えてくる 観測可能な星の数はビーチの砂つぶの数と同じ

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観測可能な宇宙は930億光年にわたる(写真:Outer Space/PIXTA)
「宇宙の本質こそが、私たちの存在の本質であり、モノゴトの本質である」とTikTokのフォロワー数30万人を超える天文物理学者BossBさんは言います。想像をはるかに超える広い宇宙の中で、私たちの住む地球はどのような立ち位置にあるのか、人間とはどんな存在なのか、『宇宙思考』から一部抜粋・再構成のうえ解説します。

地球に住所をつけるとしたら?

宇宙はどんなところなのでしょうか? 宇宙を知ると、小さいけれど大きな自分に気づきます。自分の内に潜んだ途轍もないエネルギーと無数の可能性に出会い、なりたい自分になれることに気づきます。また、宇宙を探究する過程で、自分が見えること、解釈できることは視点に依存していること、そして自分の視点は限られていることを学ぶことができます。

限られているけれど、宇宙(現実)を探究し、新しい発見があるごとに、視点は増えていきます。視点が増えれば自分の様々な輝きが見えてきます。周りの輝きも見えるようになります。そして皆がそれぞれ自分らしく輝ける社会を築いていける、という確信が生まれるのです。

宇宙を知り、視点が増えると、自分を含めモノゴトの本質が見えてきます。これが「宇宙思考」です。

最初に、宇宙の中における私たちの立ち位置を考えてみます。私たちの住む惑星、地球の宇宙住所を知り、どれだけ宇宙が、私たちと比べて大きいかを考えてみましょう。地球の宇宙住所は、ラニアケア超銀河団、おとめ座超銀河団、おとめ座銀河団、局部銀河群、天の川銀河、オリオン腕、太陽系、地球です。地球上の住所を真似て表すと、ラニアケア帝国、おとめ座国、局部県、天の川市、オリオン通り、太陽家、地球様、と言ったところでしょうか?

私たちは太陽という星(=恒星。天文学では核融合で輝く天体のことを恒星といい、「星=star」とは恒星を意味します。惑星は核融合が行われていないので「星=star」ではありません)の周りをくるくる回る、地球という惑星に住んでいます。太陽からちょうどいい距離に位置している故、暑すぎることもなく寒すぎることもなく、豊富な水に恵まれた青い惑星が地球です。

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