JR東日本が進める「バス自動運転」変革の全貌 「運転手不足」「高齢化」への対策となるか

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現在営業運転中の自動運転バス(2023年3月現在)。気仙沼線BRTで柳津~陸前横山間のみ自動運転走行している(写真:JR東日本)
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バスの運転手が不足し、高齢化も進んでいる。特に地方公共交通の持続には早急に解決しなくてはならない課題の一つだ。JR東日本は、これを自動運転で解消しようと実証実験に挑み、バス自動運転の社会実装につなげた。複数社と社会課題解決へのビジョンを共有しながら進める新たなオープンイノベーションの取り組みだ。 そのポイントを、書籍『新世代オープンイノベーション JR東日本の挑戦 生活者起点で「駅・まち・社会」を創る』から、一部引用、再編集して解説する。

JR東日本が進めるモビリティ変革

バスの運転者不足が社会課題になっている。特に地方の公共交通を支えるバスの運転者が不足しており、高齢化も進んでいる。そのためバスによるモビリティ・サービスの持続的な提供が難しくなっている。

その解決策の1つとして期待されているのが、自動運転であり、バスの自動運転を考えるうえで最も実現性が高いシステムの1つが、「BRT(BusRapidTransit:バス高速輸送システム)」である。JR東日本のBRTは他の交通から分離したバス専用道と一般道を併用しており、特に専用道ではバス以外の車両や歩行者の立ち入りを禁止することでバスの速達性を高めることができる輸送システムになっている。

まず専用道を活用し、自動運転による持続可能なバスサービスを安全かつ安定して提供するための検証を行った。JR東日本が中心となり、企業や大学、研究機関などとモビリティ変革を実現する場として2017年に設立した「モビリティ変革コンソーシアム」(MIC)を通じて進めたものだ。

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