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パリ発スーパー「ビオセボン」日本で伸長のワケ 流通・小売りでオーガニックが注目されている

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まず野菜についてだが、形が曲がっていたり、小さいものなど、一般的なスーパーなら「規格外」とされるものも商品として取り扱い、それぞれに応じた価格をつける。

このように商品の規格について柔軟に対応し、生産者から「協力的な原価」で仕入れる。さらに商品に応じ細やかに価格設定することで、全体の価格を抑えているわけだ。

「ビオフラン パウダー」。ミルクや砂糖と混ぜて冷やし固めるとフランができる。フランはフランスの一般的なスイーツ。このような海外の味覚を紹介し、食生活を豊かにすることも同社の目標だ

またビオセボンは海外のブランドであるから、ラインナップに輸入品が多いことも魅力の1つだ。ただ、輸入品は関税や輸送費などでどうしても価格が跳ね上がってしまう。

同社では約300種類の商品を、代理店を通さず直輸入することで原価を抑えているそうだ。

さらに賞味期限が迫ったものに関しては値引き販売し、在庫を抱えないよう工夫している。

今後の期待が高まる日本のオーガニック市場

「海外のメーカーの中には、日本のオーガニック市場への未来投資として、取引価格を低くしてくれているところもある。例えばバルサミコ酢だ。そのおかげでとてもお値打ち価格で販売できている」(今井氏)

ビオセボン・ジャポン取締役の今井顕輝氏。「消費者の食生活を豊かにすることが、小売りがオーガニックを扱う意味」という(撮影:風間仁一郎)

ネットを検索すると、「日本のオーガニックは遅れている」などの情報が多々見られる。確かに農地面積に占める有機栽培の割合や1人当たりの購入金額なども海外に比べて低い。また有機栽培を広げるうえでの、政府のリーダーシップもあまり印象にない。

それにもかかわらず日本への期待値が高まっているのは、中国のデータがあるからだという。

「2019年、中国が突然オーガニック食品の消費国4位にランクインしてきた。それ以前は圏外だった。日本もこれに続くとみられている」(今井氏)

以上、期待が高まる日本のオーガニック市場における、ビオセボンの取り組みについて見てきた。

市場を牽引するのは楽しさやおいしさを求める「欲」であろう。とくに、ブームなどで猫の目のように市場が変わる日本においてはその傾向が強いと思える。ビオセボンをはじめとするオーガニックスーパーがどれだけ、消費者の欲をそそることができるか、日本のオーガニック市場の伸展はそこにかかっているかもしれない。

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