年収750万円の妻が溺愛する「11歳上の夫」の美点 「妻と死別した夫」と「最初は二股だった妻」との縁

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もともと「趣味は労働と投資」というほどやり手な典子さん。ベンチャー企業で働き口を見つけて一心不乱に働いているうちに昇進。現在の年収は750万円に達する。妊娠8カ月の身でもあるが、出産後も仕事を辞めるつもりは毛頭ない。

「啓介さんも再就職をしてがんばってくれていますが、男性育休への意識が低い会社にいるのが気になります。今のところは私のほうが稼いでいるのに……。このまま2馬力で働いてもいいし、今度は私のほうが独立をして自由にやらせてもらってもいいなと思っています」

「普通の奥さん」を求められない気楽さ

家事分担は典子さんに言わせれば「半々」だが、食品関連の現場経験もあり几帳面な性格の啓介さんが主導権を握っている。その手際がいいことは認めるが、細かすぎてしんどいとも典子さんは明かす。

「段ボールごみの捨て方、洗濯の干し方、台所の片付け方。啓介さんが求めるレベルではできません」

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啓介さんによれば、典子さんは「空腹になると腹を立てる」という子どものような性質がある。一緒に遠出をするときは、すぐに食べられるように特製のサンドイッチやおにぎりを啓介さんが作るらしい。結構甘やかされている典子さん、年の差婚についてどう思っているのだろうか。

「私は自分のことを普通だと思っているのですが、周囲からそういう評価はもらえません(笑)。啓介さんには日常生活において『普通の奥さん』を求められないのはいいですね。年の近いハイスペ彼氏と結婚していたら、こんなに気楽に生活できなかったと思います。でも、年上の啓介さんは先に死んじゃうと思います。その後の人生をどう過ごすのかが課題です」

不安を口にする典子さんに、啓介さんは横から一言だけ声をかけた。「そのときまでにレシピを遺しておくよ」と。

本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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