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デザイン発注で「丸投げ」する人を待ち受ける泥沼 小まめなコミュニケーションが成功のカギ握る

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デザイン発注術の書籍をまとめたデザイナーが指南する、システム開発でのデザイン発注。

デザインの打ち合わせの現場
発注者とデザイナーの視点を合わせるのが発注時の重要な作業だ(写真:PIXTA)

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DXやシステム開発プロジェクトを進めるうえで成否を分けるものの1つが「デザイン」だ。Webのトップページや入力画面など、システムの顔ともいえる部分だが、なぜ重要なのか?

アメリカのアップルの創業者スティーブ・ジョブズは、「デザインとは、見た目ではなく、そのモノがどう機能するのかだ」と語っていた。つまり見た目の美しさやデザイン性は1つの側面にすぎず、本来の役割は「機能性」や「問題解決」だ。どんなに美しくても機能性の低いデザインは、デザインとして優れているとはいえないのだ。

デザインはアートではない。それを多くの人が混同し、誤った認識を持っている。アートが自己表現であるならば、デザインは問題解決だ。DXやシステム開発を進める際に、その問題解決のためにどう発注するか、デザイナーとどうコミュニケーションを取るかがプロジェクトの成功につながる。

「言わなくてもわかるだろう」はNG

では具体的にどのようにすればよいか? まず意識してほしいのは、発注時点ではデザイナーの視点と発注者の視点はまったく異なっているということだ。この事実を認識し、コミュニケーションによって同じ目標に向かっていく。

初期段階でプロジェクトの目的や目標を発注者側も明確に言語化し、共有することが重要だ。目標や目的があいまいなままデザイン作業に入るのは、目的地を決めずに登山するようなものだ。

目的・目標の共有はあくまでもスタートラインであり、画面の仕様など必要な共有事項は多くある。どのような情報が必要かは、発注するデザイナーによっても異なるため、小まめなコミュニケーションを取りながら進めていく。

こうしたコミュニケーションで得た結果は、担当者とデザイナーだけではなく、プロジェクトに関わる社内外の人とも共有する。その作業を怠ったことで後から問題が起きるケースがあるからだ。

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