ハードルが低いとはいえ、“魔法の道具”ではない。ノーコードの開発・導入を促進する鉄則とは。
ここ数年でかなり浸透してきた感のあるノーコードだが、実際に導入している企業(とくに中小企業)はまだ限られている。
IT関連の市場分析を行っているノークリサーチの調査によれば、年商500億円以下の中堅・中小企業において、ノーコード・ローコード関連サービスを導入済みの会社はわずか1割。導入予定の会社を含めても3割にしかならず、後は「予定なし」「判断不可」「知らない」との回答だった。
導入したらしたで、当初の想定どおりにはいかない部分も出てくる。同じ調査ではノーコード・ローコードツールの課題についても聞いており、導入済み企業の3割以上が「開発ツール固有のスキルが必要になる」「複雑な処理にはプログラムが必要になる」「実現できる機能や性能に制限がある」ことを挙げている。
自分たちの実現したいDXとノーコードツールの相性がいいかどうか、事前に検証・判断することも必要なのだ。
「現場置き去り」で失敗
従来型のシステム開発に比べ格段にたやすく、柔軟な開発を行えるのがノーコードのメリットだが、誰でも使いこなせる“魔法の道具”というわけではない。開発・作成の過程にはやはり「地雷」が存在する。
思ったとおりのものができない、完成したものの誰も使ってくれない……といった悲劇を起こさないためには、最低限の知識とフレームワークを押さえたい。
失敗の原因としてまず挙げられるのは、現場が置き去りになることだ。企画や開発の初期段階では「最小限のことだけ実装しよう」と思っていても、システムがある程度できてくると「せっかくならあれもこれも」という気持ちが膨らむことはよくある。
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