半導体受託製造(ファウンドリー)で中国第2位の華虹半導体は2月14日、2022年10~12月期の決算を発表した。
それによれば、10~12月期の売上高は6億3000万ドル(約834億円)と前年同期比19.3%増加したが、直前の2022年7~9月期との比較では0.03%の微増にとどまった。一方、同四半期の純利益は1億5900万ドル(約210億円)と、前年同期比で19.2%、7~9月期比で53.2%の増益を達成した。
10~12月期の業績は、アナリストの事前予想の平均値を幾分ながら上回った。華虹半導体は2022年11月に発表した業績予想で、10~12月期の売上高を6億3000万ドル(約834億円)、粗利益率を35~37%と見込んでいた。それに対して、実績値は売上高が予想通り、粗利益率は予想を上回る38.2%を記録した。
「EV(電気自動車)や太陽光発電などクリーンエネルギー関連の需要が増加し、自動車業界や電力業界からの引き合いが好調だった」。華虹半導体の総裁(社長に相当)を務める唐均君氏は、決算説明会でそう述べた。
数字上ではフル操業だが…
半導体の用途別の業績を見ると、華虹半導体の総売上高の6割以上を稼いできたコンシューマー電子機器向けは、2022年後半から失速が鮮明になった。2022年10~12月期の同分野の売上高は前年同期比では12.0%増加したものの、同年7~9月期比では4.5%減少。前四半期比の減収は過去2年間で初めてだ。
それとは対象的に、工業向けと自動車向けは引き続き好調だった。両分野の売上高は2022年を通じて前年同期比70%前後の成長を維持。10~12月期も同69.7%の成長を記録した。
とはいえ、それだけではコンシューマー電子機器向けの落ち込みを埋め切れない。華虹半導体の設備稼働率を見ると、2022年10~12月期は103.2%と数字上はフル操業を維持している。だが、過去の稼働率は同年1~3月期が106.0%、4~6月期が109.7%、7~9月期が110.8%であり、10~12月期は過去1年間で最も低かった。
(財新記者: 劉沛林)
※原文の配信は2月14日
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