テレビのイノベーションは大阪から始まる!

立ち上がれ!カウンターカルチャー

また、テレビ局だからこそリアルな場での地域との接触や貢献が逆に求められ、効果を発揮すると思う。

筆者は先日、イオンモール岡山に一部移転したOHK岡山放送を取材したのだが、そこに見た新しいローカル局の有り様にカルチャーショックを受けた。岡山放送の例を参考にすると、ショッピングモールのような地域の施設との協業や提携は大きな効果をもたらしそうだ。何よりも視聴者から見て身近な存在になることは今後いままでにも増して強く意識すべきではないだろうか。放送局自身が、人びとの生活の場におりていくことがいま必要だと思う。

ブロック圏の放送局のあり方のモデルという役割

地域との関係に関しては、大阪キー局は別の視点で特別なモデルとなりうると思う。それはブロック圏でのテレビ局のあり方だ。ご存知のとおり、近畿地方は広域放送圏と呼ばれ、放送エリアが大阪府だけでなく京都府、奈良県、兵庫県、さらには和歌山県、滋賀県と6つの府県に広がっている。日本の行政区画として道州制についてよく議論されるが、関西は放送に限って道州制が敷かれているのだとも言える。

道州制が各地方にとって今後よい方向に働くのではとの見方に立つと、テレビ局も地方ごとにまとまっていくべきなのかもしれない。別に合併だ再編だなどとキナ臭い話でなくとも、放送局が県域を超えて協業や提携していくことは放送の中身でも営業面でもよい効果をもたらすのではないだろうか。その際、関西は先んじたモデルになる。

また、この1月に出版された脇浜紀子氏の著書『「ローカルテレビ」の再構築』(日本評論社)には興味深い問題提議がなされている。「ローカルテレビ」を地上波局だけでなくケーブル局も含めてとらえ、その連携によって互いの不足点を補えないか、というのだ。これは、読売テレビのアナウンサーとして報道に携わってきた氏が、広域圏の局では個別の地域の報道や情報がカバーしにくいとの思いから出てきた問題意識だ。この論を参考にすると、関西局がケーブル局とも連携しながら、広域圏をうまくカバーしていく姿が思い描ける。

そしてそれは、他の地方のテレビ局にとっても力強い連携モデルになるかもしれない。地上波局とケーブル局の拠点が各地域に分散的に存在して役割を果たしつつ、それらをまとめていく基幹局が地方全体にとって重要な役割を果たす。そうした、各地方における複合的な放送局のあり方について、関西局は範となれるのではないだろうか。

長々と雑多なことを書いてきたが、ようするに関西のテレビ局には今後ますます、在京キー局とは別の道を歩むべくがんばって欲しいということだ。それが必要な時代がはじまっている。そしてその実現には、これまでの常識や習慣を見直したり、場合によっては捨てたりする勇気が必要だ。

もっと端的に筆者の願いを言うと、小学生の頃に慣れ親しんだ♪プンワカパッパ〜プンワカパッパ〜のテーマソングとともに、あのしょうもない喜劇を気軽に見られるようにして欲しい。インスタントラーメンをすすりながら毎週過ごしたあの素晴らしい時間を、見たい時にスマートフォンで再び体験できれば、何度でも見ると思うのだがどうだろうか。

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