日本人がやりがち「日本語発想の英文」克服のコツ 英語的な発想を理解することが必要不可欠だ
3文目の冒頭「日米で超人的な偉業を成し遂げた」を直訳すると、He achieved superhuman feats.になりますが、これを名詞のカタマリにして、make OCを続けてみましょう。このような文を名詞のカタマリにする方法の1つが、Heのような主格ではなくHis のような目的格で始めてみることです。そうすることで、His superhuman feats という名詞のカタマリが作れます。直前の節がOhtani Shoheiで終わっているので、それを指すHis を, whoseという非制限用法の関係代名詞にすれば直接つなぐことができます。
ここに、「球界は従来の考えを改めることを余儀なくされた。」という内容をmake OCで続けて、made it necessary for the baseball world to change that conventional way of thinking.とし、さらにmake it necessary for~ to V をforce~ to Vに書き換えると、いちだんと引き締まった文になります。
, whose superhuman feats in Japan and the US have forced the baseball world to change that conventional way of thinking.
最後の4文目、「『二刀流』に指定された野手が無制限で投球を許される新ルール」はA new rule that allows players who are designated as two-way to pitch with no restrictions にできますが、このままだと少し冗長です。関係代名詞に頼りすぎずに名詞のカタマリを作ることを意識し、players who are designated as two-way をdesignated two-way players にすると良いでしょう。
A new rule that allows designated “two-way” players to pitch with no restrictions was introduced in Major League Baseball (MLB).だと主部が長く、バランスが悪いので、関係代名詞節を後置してA new rule was introduced in Major League Baseball(MLB)that allows designated two-way players to pitch with no restrictions.にしてみます。そうすることですっきりするだけでなく、後置した内容を強調することにもなります。さらにa new rule was introduced(…)をthe introduction of a new rule(…)という名詞のカタマリにすることもできます。これをHenceの後に置いてみましょう。この副詞の後ろには、名詞のカタマリだけ置くこともできるのです。これで4文目が完成します。
質の高い英文にはさまざまな工夫が施されている
Hence the introduction of a new rule in Major League Baseball (MLB) that allows designated “two-way” players to pitch with no restrictions.
このように、名詞のカタマリを主語にしたり、ストックしておいた使えるフレーズをもじったりすることで、日本語で発想した場合には決して書くことのできない英語らしい文に近づいていきます。
これは、やみくもに書く練習だけしていてもなかなか身につきません。たとえ単純な文に見えても、質の高い英文にはアウトプットの質を高めるためのさまざまな工夫が施されているものです。そのような工夫に日頃から意識を向けて、リーディングとライティングは常にセットで向上させるように心がけてください。
そうして身についた英語的な発想が、ライティングのスキルだけでなくスピーキングのスキルの向上にもつながり、瞬発力が試される会話でも力になってくれることが多いのです。
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