「自分を曝け出して落ちるのなら仕方ないと気楽に思っていました。だから就活もリラックスして臨めましたね。面接の時、特技を問われてその場でバク転をしたり、無茶振りに答えて『もう恋なんてしない』の替え歌『もう中退なんてしない』を熱唱したりしていたくらいです。笑」
そうした開き直りができたのも、5浪の年齢があるから相手の印象に残りやすいという逆転の発想があったからだそうです。
「年齢は目立つための武器ですから」
受動的だった少年は、浪人生活を経て主体性あふれる青年に変貌していました。
2年後に会社がまさかの倒産
2019年に大学を卒業した室井さんは今、社会人になって4年を迎えました。
広告業界に就職した室井さんは、コロナ不況のあおりを受けて2年後に会社が倒産するという憂き目に直面してしまったそうです。それでも、現在は今までに経験のないデザイナーとして再就職をし、「独り立ちする」という目標に向かって前向きに努力を重ねていました。
「暗黒時代の自分であれば、倒産したことから立ち上がれず、未経験の職種に新しく挑戦してみようとは思いませんでした。すべては自分次第。目標に向かって自分を信じて正しい方向でやり続ければ、なりたいものになれるんだということを浪人で学びました。受験はゴールではなく、自分を変えるきっかけを作ってくれたものなんだと思います」
31歳になった室井さん。怠惰な自分から脱却しようとした挑戦によって手に入れた自信は、社会人になってからも彼の成長を後押ししてくれているようでした。
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