不登校の子が心配でたまらない親に伝えたい心得 不登校から脱出するために欠かせない接し方

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日本社会はもともと同調圧力があります。みんなと同じようにできないといけない。欧米のように課題について考え自由に発言し、個性を育てる教育ではありません。

日本の学校教育は正解を求めるマルバツ教育です。学校では、与えられたことを早く正確に答えることをトレーニングされ、みんなと同じようにするように求められます。

このような教育環境で育つと、子どもたちに何か問題が起こった時、「ゼロ100思考」になり行き詰まりやすくなるのです。

日常生活では、自分と折り合いがつかない問題が起きます。

たとえば、嫌なことが起きた時、

「自分は〇〇したくない。でも、〇〇しなければならない。じゃあ、自分はどうすれば良いのだ?」と子どもは考えます。

マルバツ教育で育つと「どう解決するか?」という思考ではなく、「〇〇できない自分はダメなんだ」と自分を否定するゼロ100思考になりがちです。

しかも、今の子どもたちは、習い事、塾、部活にしろ、私たちの子どもの頃とは違い、小さい頃からたくさんの「〇〇しなければならない」多忙な社会に生きています。

「あれもしなければ!」「これもしなければ!」「いつまでにしなければ!」そんなふうに今の子どもたちは、こなす毎日を過ごし、「自分は、何が好きで何者なのか?」と自分と向き合うことなく育っています。

自分の気持ちが後回しになりストレスが蓄積

日々の生活では、自分と社会の折り合いをつける問題がたくさん起きます。

マルバツ教育で育った子どもたちは、「自分はどうしたいのか?」と自ら考え答えを出すのではなく、「自分はどうすることが正解なのか?」と、周りが期待する行動をするようになります。

すると、自分の気持ちが後回しになりストレスが蓄積されていきます。

子どもの成長とともに勉強や部活などやることの責任が増え、友達関係も複雑になり、徐々に自分のキャパシティーが限界に達する頃、一気に問題として噴き出るのが思春期なのです。

ですから、子どもが不登校になったら親は、今まで背負っていたものを一旦全部降ろさせることです。

そして、「あれしなきゃ、これしなきゃ、〇〇しなきゃダメなんだ」という生活とまったく逆のことをしていけば、子どもは徐々に回復していきます。

それでは具体的に、親が「どうすれば不登校から脱出できるのか?」を4つのステップに分けてお伝えしましょう。

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