スペースシャトルが「帰還時」だけ滑走路を使う訳 大量に積み込んだ「燃料」に理由があった

水平に滑空、着陸できるスペースシャトル
1981年から飛行を始め、2011年まで宇宙へ宇宙飛行士や人工衛星を送り、国際宇宙ステーション建設のために活躍したのが、アメリカNASAの再使用型宇宙機「スペースシャトル」です。私が初めて搭乗した宇宙機はスペースシャトル ディスカバリー号でした。
スペースシャトルの写真で印象的なのは、翼を持つ飛行機のような外観の「オービタ」と呼ばれる部分ですね。最大で7人が搭乗することができ、飛行機のような形をしていていて、地球に帰還するときには滑走路を使って水平に戻ってくることができます。水平に滑空、着陸できるわけですから、地上や海上に落ちるカプセル型の宇宙船よりも宇宙飛行士の負担が軽いとされています。
スペースシャトルのような翼を持ち、滑空できる形状の機体を「リフティングボディ(揚力飛行体)」といいます。1957年にNASAのアルフレッド・J・エッガーズ博士は、機体の先端の形状を完全なシンメトリーでなくすることで機体が揚力を生み出し、滑空して戻ってくることができる宇宙機の形状を提唱しました。
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