TikTok「ただのエンタメツール」と見る人の誤解 ビジネス活用の舞台が意外にも広がっている

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しかし、実は現在では中高年の男性がユーザーとして最も多いのです。EDAMAME JAPANのリサーチによると、TikTokユーザー層を男女別・年齢別に分けると、最も多いユーザーボリューム層は40代男性、次に30代男性というデータがあります。
これが何を意味するかと言うと、企業がマーケティング的に最も狙いたいM2層(男性35~49歳)にも十分届きうる媒体だということです。

「TikTokはどうせ中学生や高校生が使ってるから、お金を落としてくれないよ!」と思っていたら大間違い。このデータを知っている企業は、もうすでにTikTokをふんだんにビジネスに活用しているのです。

2012年誕生の新興企業が運営

TikTokを運営しているのは、中国のByteDance(バイトダンス)という会社です。2012年に北京で誕生し、2021年の売上高は580億ドル(約7兆7000億円)に達し、従業員は約10万人とされるなど、すさまじい勢いで成長しています。創業者は1983年生まれの張一鳴氏、まだ39歳の若さです。

Bytedance社は、国内ではライブコマース、オンライン教育、ゲーム、ニュースアプリ、オフィスツールなど幅広い事業展開をしていますが、なんと言ってもその強みは「機械学習」に特化した戦略を終始一貫して敷いていた点。中国では国力拡大の一環として、国を挙げAI分野をバックアップしており、AI企業に対する政府からの後押しも強くあります。これは、AI企業にとっては非常に大きな点で、資金・技術・政治的に大きく会社を成長することができるのです。

同社は2012年頃から、データサイエンスの精鋭を集めながら、ビッグデータや機械学習・AIの分野の研究と開発、テストを繰り返していました。この成果が、現在のTikTokにも活かされているのです。

TikTokのアプリの世界での累計ダウンロード数はなんと30億を突破しました。ダウンロードされている国は150カ国以上。日本での月間アクティブユーザー数は1000万人を軽く超えるとされています。

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