同じく日清オイリオ(同1.1%)はサテライトオフィスなど働きやすい環境整備を進めている。長谷川香料(同1.2%)は従業員の平均年齢が男性43.8歳、女性43.1歳とほぼ同じ水準。勤続年数も男性17.7年、女性16.3年と長く、男女かかわらず働きやすい環境が整備されていることがうかがえる。
5位はアース製薬とやまびこの2社が15人。離職率はそれぞれ1.2%と1.3%だった。以下、7位関西ペイント17人(1.1%)、8位はFDK(1.1%)とオルガノ(1.7%)の2社が18人で続く。
27位の東ソーは単独従業員数がランキング中最多の3683人。離職者25人で離職率は0.7%だった。勤続年数が長い会社も多く、21位日本電気硝子(23人)は23.8年、69位住友ベークライト(34人)22.9年など20年を超える会社が10社もあった。
離職率が低い会社の特徴
離職率が低い会社は長期雇用を重視し、いわゆる日本的経営の色合いが強い傾向にある。ただ、こうした職場は一般的に40代、50代の比率が高く、社内に活力がなくなってしまう危険性もある。
そこで、ベテラン従業員を対象にしたキャリア開発に取り組む会社も増えている。また、本人が社外での活躍の場を求める場合は、スムーズに移れる制度作りも進みつつある。こうした選択肢の増加などで将来的に離職率は徐々に上がっていくと予想される。
今回のランキング対象551社の離職率の平均値は3.86%で、これまでは「3~4%」あたりを離職者の少なさの目安としてきた。この値がどこまで高まるのか。今後の動きにも注目して見ていきたい。
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