
なにかと批判の的になりやすい、日本の奨学金制度。その理由の1つが、奨学金を返せずに苦しむ人の存在だろう。
奨学金の延滞率は1.3%程度とされ、学校ごとに延滞率は、日本学生支援機構(JASSO)によって公開されている。気になる人は、「学校毎の貸与及び返還に関する情報(日本学生支援機構奨学金)」で母校の数値を調べてみてほしい。
さて、この奨学金の延滞だが、なにもつい最近始まったわけではないことをご存知だろうか。
1960年代・奨学金の「延滞問題」が報じられ始める
50年代から60年代の奨学金に関する記事を読む限り、近年インターネットを中心に幅を利かせている「奨学金地獄」報道の片鱗が出始めていることがうかがえる。というのも、アルバイトに明け暮れる学生に同情したり、卒業後に毎月7000円も引かれるのは大変だ、というトーンの記事ばかりだからだ。
それでも、「学生の数が多いから、育英会も貸与型も悪いわけではない」という論調でもあった。
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