マクドナルド株主総会で何が語られたのか 報道陣シャットアウトで開催した総会の全容

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カサノバ:ビジネスリカバリープランの一環として、経営陣の強化を行うと説明した。その中には、ビジネスのリソースの再配分も含まれる。それはつまり、適材適所で正しい仕事をしてもらうということ。4月中旬に完成する。その中には報酬の見直しもあるかもしれない。

客の気持ちがわかる会社にしたい

――食品の管理問題の前から客数は減少している。それ以前から検証し直す必要があるのではないか。口では「お客様」と言っているが、心の中では違う。店舗で働いている人を見下した気持ちがあるのではないかと懸念している。

下平:そのようなことはないと確信している。37年のマクドナルドの経験があるが、サービスを大事にする気持ち、客に快適に食事してもらう環境づくりの大切さは、体の隅々までわかっているつもり。マクドナルドが求めるべきは、もっともっと客の中に入っていくこと。そのための組織、コミュニケーションにしていかなければならない。客の声をどうやって、戦略に結びつけていくか。それが大切。

ビジネスモデルとしては、昔と違って、FCの比率が大変高くなっている。店舗数では7割がFC。マクドナルドシステムは現場、FCオーナー、サプライヤーの3つのシステムがうまくバランスを取っている。オーナーとのコミュニケーション、アイデアを重視して、客の考えを超える戦略を作っていきたい。

私自身も、少し前までFCで働いていた。客の気持ち、求めることを十分わかっているつもり。客の気持ちがわかる会社にしていきたい。

――マクドナルドが一番のライバルとして考えないといけない企業はどこか。

カサノバ:ここ何年もの間、日本マクドナルドは新しいアイデアをマーケットに与えることに成功してきた。たとえば、24時間営業、100円マックがその例だ。ただ、ここ数年、競合が競争に追いついてきていて、ギャップは縮まっている。競合相手はファストフード、コンビニ。スーパーも成長している。お持ち帰りマーケットも成長している。

ここ1~2年、つねに言われてきているのは、マクドナルドの費用対効果、メニュー、店舗環境が客の期待に見合っていないということ。客はマクドナルドに目に見える変化を求めている。そういった結果を受けて、客と心でつながるモダンバーガーレストランを目指すことにした。既存の店をリモデルすることで、客にモダンな店舗環境を提供していく。

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