中国が独自開発した初の幹線用旅客機「C919」の第1号機が、航空会社に納入された。12月9日、国有航空機メーカーの中国商用飛機(COMAC)から国有航空大手の中国東方航空に機体が引き渡され、中国民航局の華東管理局が(第1号機の)国籍登録証、耐空証明書、無線免許を交付した。
上海浦東国際空港で行われた引き渡し式典が終わると、第1号機は同空港を飛び立って上海虹橋国際空港に向かい、そこで中国東方航空のフリートに加わった。
中国東方航空によれば、同社は第1号機のテスト飛行を無乗客で100時間以上実施し、運航の安全性や整備の信頼性などを検証・確認する。そのうえで「運航マニュアル」を作成して中国民航局に提出し、商用運航開始の最終許可を申請する。
仮発注含め815機を受注
以上のプロセスを第1号機が完了した後、早ければ2023年春からの商用運航を目指している。中国東方航空は合計5機のC919を中国商用飛機に発注済みで、残る4機は今後の2年間で順次納入される予定だ。
C919は、中国が国際的な耐空基準に基づいて独自開発した初の幹線用ジェット旅客機で、航続距離は4075~5555キロメートル。客室内に最大168席を設置でき、第1号機はビジネスクラス8席、エコノミークラス156席の合計164席の仕様となっている。
これまでの報道によれば、中国商用飛機は確定発注とオプション(仮発注)の合計で815機のC919をすでに受注している。発注元は28社に上り、そのなかには中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空など中国内外の航空会社のほか、同じく中国内外の航空機リース会社が含まれる。
(財新記者:趙丹)
※原文の配信は12月9日
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