相手の行動に問題があり、それを変えたいと思っている場合、どうしても「相手」を主語にして、行動を非難したり、要求したりしたくなります。でも、相手の事情を無視した指摘は不安感を刺激して、心を閉ざしてしまう原因となります。急がず、相手を変えようとせずに、「わたし」を主語にして、相手が嫌みを感じない表現で客観的な事実を伝え、自分の気持ちや悩みを率直に打ち明けてみましょう。
気持ちを伝えるときに、大切なことがあります。それは、二次感情である「怒り」の奥に隠れた、原因となっている一次的な感情に気がつくこと。たとえば「うまくいかなくて悩んでいる」「悲しく感じた」といった素直な気持ちを伝えるのです。
自分から、ありのままをさらけだして伝えることで、相手の不安も溶け出し、本音の言葉が返ってくるきっかけとなるのです。
×「君にはもっと積極的に行動してほしいんだ」
△「積極的なチームづくりがうまくいかず、困っているんだ」
◯「みんなが自発的に動いて助けあうチームにしたいんだ。仕事が楽しくなるし、成長できる。でも、実際にはなかなかうまくいかなくて、悩んでるんだよね」
伝えるスキルを磨く3つの問い
「もっとやる気を出してほしい」「ネガティブな思考をやめてほしい」「変わってほしい」と思っている人がいるのなら、それはなぜなのか、自分の感情と向きあって考えてみましょう。
「チームをもっと前向きな雰囲気にしたいから」「何事も挑戦してみれば、思わぬ成果が得られるかもしれないから」
「あなたがネガティブだから、チームの士気が下がっている!」と怒るのではなく、「もっとみんなの気持ちを高めたいのに、うまくいかないんだ……」と、あなたの中にある「希望」や「悩み」を、「わたし」を主語にして伝えてみるのです。
Question2:そう思うのは、あなたが何を目指しているからですか?
Question3:「わたしメッセージ」で悩みとともに伝えると、どうなりますか?
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