北陸新幹線、その実力と残された課題とは?

開業初日に取材をしてわかったこと

しかし、さほど時間がかからず140円の入場券を手にすることができたのは、数が限られる自動券売機(日常の需要に応じるためのもの)に頼らず、机をコンコースに出して、事前に大量に発行しておいた券を3人ほどのJR西日本社員で手売りしていたおかげだ。何も考えず、高額紙幣を出す人も目立ったので、「1人140円です」という案内があってもよかった。

入場券が買えたら、改めて、改札口を通る列に並び直す。これも駅の外まではみ出る長蛇の列であったけど、自動改札機の威力でどんどん前へ進むからストレスはない。数的には少ないはずの「かがやき500号」「はくたか552号(6時11分発)」の利用客は有人改札口への誘導が行われており、見学客との流れが分けられていて、お互いスムーズだった。

3月14日の開業当日、金沢発東京行きの一番列車「かがやき500号」発車ホームはお見送りと見学客で埋まった

入場制限なども、特に行われた様子はなかった。私も5時50分には新幹線ホームに上がることができ、「かがやき500号」の出発を見送ることができた。

一番列車にも意外な空席、「二番列車」はガラガラ

新幹線ホームでは、お決まりの出発記念式典が行われており、辻昭夫JR金沢駅長と、能登が舞台のNHK連続テレビ小説「まれ」の主人公役に決まっている、女優の土屋太鳳さんによる出発合図も行われた。

ホームを埋めた見学客は、デジカメやスマホで「かがやき」を撮影するのに夢中。「かがやき」出発時には拍手がうながされたが、まばらに聞こえただけであった。SNS上には無数の写真がアップされたことであろう。周囲の他人との連帯感より、遠くの友達ということか。

「特急券が買えない」と評判であった「かがやき500号」は、多少、空席を残して発車。続く「はくたか552号」はガラガラといってよい乗車率で、自由席でも窓側が空いている状況だった。一番列車でなければ、あわてて試し乗りする必要もない。「かがやき」「はくたか」が出て行ってしまうと、ホームは潮が引くように人がいなくなってしまった。

ここまで迷子を保護している旨の放送があった程度で、混乱はまったくなし。JR西日本社員をはじめ、民間の警備員、鉄道警察と石川県警の警察官を交えて厳重な警備体制が敷かれており、不測の事態に備えてゴミ箱も5時~9時は使用不可になっていた。ホームの柵から顔や手を出さないといった、安全を保つためのルールさえ守っていれば、不快な思いをさせられることはなく、JR西日本はなかなか見事な、混雑への対応を見せたと感じた。

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