北陸新幹線、その実力と残された課題とは?

開業初日に取材をしてわかったこと

8時46分に東京発金沢行きの一番列車「かがやき501号」が到着するのを機に、8時過ぎの金沢駅は再びかなりの人混みとなった。時間帯がよくなり、6時前よりさらに人が増えた感じだ。

8時46分、東京からの一番列車「かがやき501号」が到着

東洋経済オンラインに寄稿している栗原景氏が乗車しているとのことだったので、出迎えて列車内の様子を伺った。「かがやき」は全車指定席だが、着席を保証しない立席特急券を発売したとの情報もあり、それを裏付けるかのように、デッキなどに立って乗っている人がいて、乗車率は105%だったとの由。車内販売のワゴンはコーヒーなどが売れすぎて、ほとんど車内を回れなかったようだ。

車掌からは、子どもにW7系(北陸新幹線用の電車でJR西日本所有のもの)のシールのプレゼントがあったそうだ。

大阪・名古屋~富山間は乗り換えが必要に

私自身の北陸新幹線「初乗り」は、金沢11時ちょうど発の「つるぎ706号」となった。「つるぎ」は金沢~富山間運転の列車に与えられた愛称だ。一番でも何でもない列車だったが、車掌は事前に原稿を準備していたとおぼしき「開業の挨拶」を車内放送で行った。

大阪・名古屋方面と富山との往来には、金沢での乗り換えが必要となった

この区間運転の列車、首都圏在住の方には奇異に思えるかもしれない。「つるぎ」は改正前、大阪~富山間の運転であった在来線特急「サンダーバード」と、名古屋~富山間の「しらさぎ」に代わって設定されたもの。「サンダーバード」「しらさぎ」とも、ダイヤ改正により金沢止まりとなり、富山へは新幹線乗り継ぎとなったためだ。それもあって、金沢駅には乗り換え改札が整備された。

北陸新幹線の開業で、首都圏~富山・金沢間は、越後湯沢、長岡、米原などでの新幹線と在来線特急の乗り継ぎが解消されたが、大阪・名古屋方面から高岡・富山方面へは逆に金沢での乗り継ぎが生じた。

ダイヤ改正前後を比較してみると、例えば大阪~富山間は約3時間15分、8730円(通常期に普通車指定席を利用した場合)であったのが改正後、約3時間5~10分、9430円となった。700円、高くつくようになったのに、さほどのスピードアップにはならず、乗り換えの手間も増えた。

これには関西の経済界から、「東京一極集中が余計に進む」と不満の声も上がったようだ。しかし、大阪・京都から北陸方面への需要は、金沢で大きな段差が生じていたのも事実だ。改正前、大阪~富山・魚津間直通の「サンダーバード」は1日15往復あったが、それらの列車でもかなりの数の乗客が金沢において乗降していたのを、何回も見ている。

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