ユニコーンのブームはどこまで行くのか? 再びITバブルが弾ける懸念
ニューヨークのVC・個人投資家専門情報サービス会社、CBインサイツのアナンド・サンワルCEOいわく、ユニコーンは、シリコンバレーを中心にニューヨークや欧州、アジアなど、グローバルな現象になりつつある。「ヘッジファンドや政府系ファンドなどが大金をつぎ込んでいる。やや過熱気味だ」
非上場ITベンチャーに3カ月足らずで98億ドル流入
CBインサイツの最新情報(3月19日付)によれば、今年1月から3月17日までにITベンチャーが新規株式公開(IPO)に当たってVCから調達した資金は、2億5000万ドル。一方、非上場のITベンチャーにVCから流れたお金は98億ドルに達する。
確かにユニコーンの起業アイデアには、目を見張るものがある。
たとえば、スナップチャットは、第三者が写真を保存できないよう、秒単位で消滅時間を設定して共有できる点が売りだ。最近、中国最大のネット通販企業アリババによる2億ドルの出資も話題になった。
とはいえ、「実体のある商品も資本財も生み出していない」ユニコーン企業が、既存業界の全評価額を圧倒するような評価額にまで膨張することに懸念を示す投資家も少なくない。
カリフォルニアとニューヨークにオフィスを持つVC、アバロン・ベンチャーズの創業者、ケビン・キンセラ氏によると、今やウーバーの評価額は、ハーツやエイビスなど、米国のレンタカー業界全体を上回る。
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