「プレミアム付商品券」に飛びつく人に欠けた視点 数学的視点で本当に「お得」なのか見極める

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本当にお得かどうかを判断するには「無料」という言葉には飛びつかず、普段から「割引に換算するとどのくらいなのか?」を意識することが大切です。それぞれ異なる内容を同じ条件に設定すると、どれが一番お得なのかが見えてきます。数学的視点をもつことで、複数あるキャンペーンの中で、何が一番お得なのか見ることが可能なのです。

カレーの辛さを3倍にしたいなら、香辛料はどのくらい増やせばいいのか?

日本人が好きな食べ物としてよく挙がるカレーライス。カレーの辛さは味覚で感じるのですが、数学には辛さをはじめ、人間の五感を定量化(数値で表すこと)できる法則があります。

たとえば現状の辛さよりも3倍辛くしたいとき、皆さんは、どうしたらよいと思いますか。先に、香辛料などの辛み成分を3倍に増やしても、辛さは3倍にはならないのです。3倍の辛み成分を入れると考える人が多いかもしれませんね。

ではどうすればよいのか、それがわかるのが次の数式なのです。ドイツの生理学者・解剖学者エルンスト・ヴェーバーと彼の弟子であるグスタフ・フェヒナーが見つけた法則で、2人の名にちなんで「ヴェーバー=フェヒナーの法則」と呼ばれています。

[ヴェーバー=フェヒナーの法則]
感覚の強さ=(定数)×log(刺激の強さ)

法則に出てくる「log」は対数と呼ばれる数学の記号です。「感覚の強さ」と「log(刺激の強さ)」は比例しており、「(定数)」はこの2つの関係を「=」で結ぶための調整を担っています。

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