企業がLINEで「友達追加」求めるナルホドな理由 顧客の負担なしでつながり続けるのがポイントだ

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顧客離れを防ぎ、リピーターをつくる仕組みを構築するには、デジタル活用が非常に効果的です。デジタルは限界費用がゼロという特長がありますので、一度仕組みをつくりあげてしまえば、顧客の数がどれだけ増えても、費用がそれによってアップしていくことはありません。

簡単に始められるデジタル活用

比較的簡単に始められることを、いくつか挙げておきましょう。

●LINE(ライン)の友達になってもらう

LINEアプリで家族や友達と気軽にコミュニケーションをとっている人がたくさんいます。そういう人たちは、LINEの使用に抵抗がないので、企業の公式アカウントをフォローして「友達」になってくれる可能性があります。

●メルマガの定期発行

メルマガ発行をすると決めたら、「配信の目的」「配信のターゲット」を決めます。

『デジタル人材がいない中小企業のためのDX入門』(KADOKAWA)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします 

たとえば「新規顧客の獲得」や「既存顧客からの売り上げ増」などの目的を明確にします。「ファンづくり」や「お知らせ連絡」の場合もあるでしょう。ターゲットは目的に連動して決まります。

その後、「コンテンツ」の内容を考え、誰がどのように作成するかを計画します。メルマガ発行リストの作成も並行して進めましょう。

メルマガ発行のコツやポイントも、ネット上でいろいろな会社やコンサルタントが情報発信しています。見切り発車して失敗し、せっかくの顧客候補を失わないよう事前の研究は必須です。

●ポイント制度をつくる

ポイント制度を上手に活用することで、顧客の囲い込みや競合企業との差別化を進めることができます。かつては紙のポイントカードを発行して、スタンプを押すというのが主流でした。ですが、現在はデジタルで顧客データを管理・蓄積し、そのデータを販促などに利用するというやり方が増えています。

つまり、ポイント制度は顧客にとって「ポイントをためることでメリットがある」だけではなく、企業側にも「情報収集」という大きなメリットがあるのです。カードの利用履歴からさまざまな顧客情報を拾い上げることができます。最近ではアプリを使ったポイントシステムをよく見かけるようになりました。

いずれにしても、デジタル活用で情報収集が容易になるだけではなく、集まった情報をもとにさまざまな戦略を練ることができます。活用しないという選択肢はありません。顧客との「コネクティッド」な関係づくりに、すぐにでも着手するのが望ましいでしょう。

長尾 一洋 NIコンサルティング代表取締役/中小企業診断士

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ながお かずひろ / Kazuhiro Nagao

最古にして最強の兵法書『孫子』の智恵を、現代の企業経営や営業活動にどう応用すべきかを説く兵法家であり、経営コンサルタント。『孫子』を単なる中国古典の解説で終わらせず、リアルなビジネスに応用・実践してもらうべく、『孫子』の講座やセミナー講師を多数務める。 『必勝の営業術55のポイント』(中央経済社)、『小さな会社こそが勝ち続ける 孫子の兵法 経営戦略』(明日香出版社)、『まんがで身につく孫子の兵法』(あさ出版)、『仕事で大切なことは孫子の兵法がぜんぶ教えてくれる』(KADOKAWA)など多数の著作がある。

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