大学卒業後ベンチャー企業に飛び込み、教えてくれるヒトが不在の中、経営を試行錯誤で実践し、学び、上場にまで漕ぎつける。その後自分自身の経験してきたことを体系的に棚卸しする。「経験×学習」でより経験を深化させ、成功の再現性を高めるべくMBAを取得。取得後は未経験の分野である戦略コンサル会社へ、となります。
このケースでいうと、ベンチャー企業という小さな組織において最前線で実戦を経験(「経験を磨く」)、その経験を一過性で終わらせることなくキチンと体系的に棚卸しし自分の知識・知恵として刷り込み(「学習」)、その相乗効果を特定業種、特定の規模に限定せずに生かし、戦略コンサルで「経験×学習」の輪をさらに磨く、ということになります。
つまり、なぜMBAが必要なのかをはじめMBAに行く目的も明確ですし、その前後におけるキャリアとの関連性も明確です。
仮にMBAを取得してなければ未経験であった戦略コンサル会社への転職は難しかった可能性が高いですし、たまたま勤務先のベンチャー企業の成長の勢いに乗っただけのヒト、とみられてもおかしくなかったわけです。
MBAが評価されうる環境
もっというと、戦略コンサルという業種が、その前のキャリアにも当然よりますが、MBA取得が評価されうる業界であったこともプラスになったハズです。
つまり、「使い方」のもう1つのポイントでもある、「MBAが評価されうる環境」であったのもよかったのだと思っています。
このように、なぜMBAが自分のキャリアにおいて必須なのかをキチンと定義し、そのうえで経験とMBAの相乗効果を最大化できるか否かが大切なのです。
それが最大化できれば、投下した費用に対するリターンも高まりますし、そうでない限りにおいてはリターンはあまり見込めない、ということになりかねません。
MBAそのものは、もはや珍しいものでもありませんし、前述したとおり万能な学位ではありませんから、MBA取得もキャリア構築そのものも、戦略的である必要があるのです。
さて「学び方」ですが、これは知識を学ぶために行く、ではなく、思考回路や考え方を身につける、というスタンスが大切だと思っています。
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