中間選挙以前は、「トランプ前大統領の2024年選挙出馬は止められない」というのが大方の予想であった。それが状況は一変しつつある。デサンティス氏は、これからスキャンダルチェックを含めさまざまな試練を受けるだろうし、熱烈なトランプ支持者たちを敵に回す恐れもある。
それでもこういうときに、皆が一斉に「先物買い」に走り出すのは世の習い。なんとあのイーロン・マスク氏も、デサンティス支持を表明している。
2024年の共和党候補者がデサンティス氏だとしたら、ジョー・バイデン現大統領も再選にこだわる必然性は乏しくなる。11月20日には80歳のお誕生日を迎え、その前日にはホワイトハウスで行われた孫娘ナオミ・バイデン氏の結婚式に目を細めていた現大統領は、「俺、もういいよ」と言い出すのではないだろうか。
そうなると普通はカマラ・ハリス副大統領(58)の出番となる。ただしご本人の人気が今のように低迷が続くのであれば、イケメンのギャビン・ニューサム知事(カリフォルニア州)(55)とか、今回の中間選挙で再選されたグレッチェン・ホイットマー知事(ミシガン州)(51)あたりに出番が回ってくるかもしれない。
民主主義って、やっぱりいい
それだけではない。年明け1月3日になると、今回の中間選挙で選ばれた議員たちが初登庁し、第118議会が始まる。下院の多数党が入れ替わるので、下院議長はナンシー・ペロシ(82)から共和党のケビン・マッカーシー(57)に代わる。そしてペロシ氏は民主党幹部の座も降りるので、次期民主党の院内総務はハシム・ジェフリーズ議員(52)が率いることになる。中間選挙を機に、議会でも一気に世代交代が進むことになる。
しみじみ感じるのは「民主主義はいいなあ」ということだ。なにしろ選挙で、古い政治家を「一丁上がり!」にできてしまうのだ。
専制主義国家ではこうはいかない。20年以上にわたって国を治めてきたけれども、最後の最後で大失敗をやらかしてしまった感のあるウラジーミル・プーチン大統領だとか、過去のルールをねじ曲げて3選を果たしたものの、次の指導者を決める方法がわからなくなってしまった習近平総書記だとか、本当に困ったものだと思うのである(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら