オートバックスが軽キャンパーを仕掛ける意味 ダイハツ「ハイゼットカーゴ」を快適カスタム

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対して、軽キャンピングカーのS-01(乗車定員2/4人)で想定する主なユーザーは、近年、若い世代からシニアまで幅広く人気がある1人キャンプを楽しむ層、いわゆる「ソロキャンプ」派だ。なかでも小曽根氏は「最近、女性のソロキャンプ・ユーザーが増えていることにも注目している」という。理由は、従来、オートバックスグループの店舗に来店する層には、女性ユーザーが比較的少ないことだ。前述のとおり、同社キャンピングカーの販売は、‪全国のオートバックスグループ店舗‬のうち、ゴードンミラー‪正規取扱認定店‬で、さらに車両販売ができる店舗で行っている。つまり、ショップ自体は、通常の‪オートバックス‬店舗だ。従来のイメージでは、やはり女性ユーザーが少ないことがうかがえる。

今後の展開について

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小曽根氏は、今後、ゴードンミラーやキャンピングカーの取り扱い店舗を増やす計画もあることで、「S-01に興味を持つ女性ユーザーが店舗に来てくれる波及効果で、(‪オートバックス‬店舗の多くで)新しいユーザーが開拓できることにも期待している」という。実際に、従来モデルのV-01やC-01でも、今までの同社顧客、いわゆる「クルマ好き」とは違う層が多く、それらを扱う店舗でも「新規顧客が増えた」実績があるという。S-01の市場投入が、どうような効果を生み、新たな女性ユーザーの獲得につながるのかも注目される。

なお、S-01の目標販売台数などは非開示だが、同社では、ゴードンミラーを主軸とするライフスタイル事業で、「売り上げベースで100億円規模の事業にする」という目標を掲げているという。近年、需要が伸びているキャンピングカーをはじめ、新たなライフスタイルを提案する同社の新規事業が、どれほどの成長をみせるのかも気になるところだ。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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