北朝鮮のミサイル発射に金王朝の意思が見える訳 日本の安全保障上の脅威をどう考えたらいいか

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以下、番組での主なやりとり。

梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):橋下さんは一連の北朝鮮の動きをどう見ているか。

橋下徹氏(番組レギュラーコメンテーター、弁護士、元大阪府知事):日本が防衛力を強化しなければいけないことは間違いないが、北朝鮮の脅威について政治家が正確に理解、認識しているのか疑問に思っている。

(画像:FNNプライムオンライン)

日本の防衛力に空白があることは避けなければならない

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):北朝鮮がICBMの発射実験を行った。アメリカに届くICBMが開発されているかもしれない。日本に対する脅威に関し政治家としてどう認識しているのかとの橋下氏の疑問について。

松川るい氏(自民党参院議員、党外交部会長代理):防衛の基本として、非友好的関係にある国が圧倒的に軍事力を増強する一方で、日本の防衛力がそれに見合わず、空白があることは避けなければならない。脅威は意図と能力だ。一方の能力が高まって相手が空白だと、今回のロシアによるウクライナ侵略もそういう面がある。意図も変わってしまう。行けると思ったときに行けるということが起こらないようにするのが防衛の基本だ。北朝鮮が仮に核搭載可能でアメリカ本土に到達可能なICBMを獲得したとすれば、アメリカからの攻撃を気にせずにこの地域で自由に行動ができると勘違いする可能性がある。抑止の計算に大きな悪影響を及ぼす。橋下氏が北朝鮮は日本を狙っているわけではない、ということを言っているのだとすれば、必ずしもそうではない。北朝鮮が非常に友好的な国であれば別だが、それは違う。今後、台湾有事が仮に起きる場合、その最悪の事態に軍事は備えなければいけない。中露が連携し、北朝鮮が連動する形で行動する可能性があることも含めて、日本を取り巻く脅威にはしっかりと抑止、対処できる態勢を備えなければならない。

次ページ抽象的な「脅威」に対して防衛力の強化、財源を配分できるか
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