日産「エクストレイル」対トヨタ「RAV4」SUV対決 オフロード性能抜群、最新&人気の2台徹底比較

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エクストレイルのパワートレーン
エクストレイルのパワートレーンイメージ図(写真:日産自動車)

対するエクストレイルの4WDでは、メインで駆動するモーターが、フロントでは最高出力204ps/4501~7422rpm、最大トルクは33.7kgf-m/0~3505rpm。リアモーターは最高出力136ps/4897~9504rpm、最大トルク19.9kgf-m/0~4897rpm。発電用の1.5L・3気筒エンジンでは、最高出力144ps/4400~5000rpm、最大トルク25.5kgf-m/2400~4000rpmだ。

これらは、あくまでカタログ上の数値だが、どちらも余裕ある走りを味わえるという点では互角だろう。低速域から高速域までスムーズで快適なエクストレイル、パワフルな加速が楽しいRAV4という乗り味の違いは、あくまで好みの問題といえる。
 
ちなみに燃費性能では、RAV4がWLTCモード値でハイブリッド車20.3~20.6km/L、ガソリン車が15.2~15.8km/L。PHVのZグレードでは22.2km/L。対するエクストレイルは、WLTCモード値で18.3~19.7km/Lだから、ハイブリッド車であればRAV4のほうがいい。

なお、新型エクストレイルでは、e-POWERを搭載したことで、「e-ペダル ステップ(e-Pedal Step)」が使えるようになった。アクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできる、e-POWER車ならではの機構だ。渋滞路や長い下り坂などでは、アクセルとブレーキのペダルを頻繁に踏み換える必要がなく、ドライバーの疲労軽減などに貢献する。とくにエクストレイルでは、状況に応じて自動的に油圧ブレーキを作動させる「ブレーキ協調制御」も採用することで、市街地での加減速や長い下り坂などでも、アクセルのオン・オフで車体がギクシャクしづらく、より安定性が高い走りを実現している。

使い勝手・荷室の広さ

RAV4の荷室
RAV4の荷室。デッキボードを下段にした状態(写真:トヨタ自動車)

次に荷物の積載性など使い勝手の面を比較していく。まず、荷室容量はRAV4の580Lに対し、エクストレイルは575L(2列シート車の場合)なので、ほぼ互角といえる。また、RAV4が6:4分割可倒式、エクストレイル(2列シート車)が4:2:4分割可倒式のリヤシートを採用することで、両車ともに荷室スペースをより広くすることが可能だ。ただし、RAV4には、ラゲージ床面の高さを2段階に調節できる2段デッキボードも装備する。荷物の形や大きさに応じた使い方ができる点では、RAV4のほうが使い勝手はいいだろう。

先進安全装備では、RAV4が「トヨタセーフティセンス」、エクストレイルが「360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)」を採用し、走行中などの衝突回避をアシストしたり、ドライバーの疲労を軽減したりする数々の機能が装備されている。

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