日産「エクストレイル」対トヨタ「RAV4」SUV対決 オフロード性能抜群、最新&人気の2台徹底比較

拡大
縮小
e-POWER
全車ハイブリッドのe-POWERを採用し、さらに新開発のVCターボエンジンを搭載(写真:日産自動車)

パワートレーンには、エンジンで発電し、モーターで駆動する独自のシリーズハイブリッド「e-POWER」のみを採用する。従来、「ノート」や「セレナ」などのe-POWER車では、発電用エンジンの排気量は1.2Lだったが、新型エクストレイルではe-POWER初の1.5Lとし、走行状況に応じ圧縮比を8.0~14.0まで可変させる3気筒の「VCターボ」エンジンを搭載。常用域から加速時までエンジン回転数を抑え、高い静粛性を実現する。RAV4がハイブリッドシステムに、エンジンとモーターが状況に応じて切り替わり、加速時や高速走行などではモーターの動力がエンジンをアシストするシリーズパラレル方式を採用するのとは大きく異なる。

また、新型エクストレイルでは、トランスミッションに電気式CVTを採用。駆動方式には、2WD(FF)と、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を採用した4WDを設定する。グレード展開は、ベースグレードの「S」、中級グレードの「X」、上級グレードの「G」を用意し、4WDのXには5人乗りの2列シート仕様と、7人乗りの3列シート仕様も設定する。

エクストレイル オーテック
カスタマイズ仕様のエクストレイル オーテック(写真:日産自動車)

さらにカスタマイズモデルとして、より高級感とスポーティさを演出した「オーテック」と、それに充実した先進安全機能などを標準装備した「オーテック アドバンスド・パッケージ」、4WD車には、よりオフロード感をアップした装備の「X e-4ORCEエクストリーマーX」も用意する(2列シート仕様と3列シート仕様がある)。価格(税込み)は、319万8800円~504万6800円だ。

4WD機構の比較

トヨタ、日産それぞれの某販売店によれば、RAV4とエクストレイルの主力は、いずれも4WD車だ。オフロード感が強いスタイルや、悪路走破性が高い4WD機構を持つこれら2モデルは、2WD(FF)車を選ぶユーザーが多い一般的なSUVやミニバンなどとは一線を画す。それは、メーカー側もよくわかっているのだろう、どちらのモデルも、4WD車のラインナップがより充実していることでもうかがえる。

走行イメージ
エクストレイルの走行イメージ(写真:日産自動車)

エクストレイルの4WD車では、前述のe-4ORCEを採用する。これは、前後に搭載した高出力モーターや左右のブレーキを統合制御することで、走行状況などに応じ4輪の駆動力を最適化するシステムだ。市街地走行などの日常使いはもちろん、雪道や山道などでも高い走破性を発揮し、あらゆるシーンや路面状況において、安定して快適な乗り心地を実現する。

次ページエクストレイルとRAV4のHV車試乗比較
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT