日産「エクストレイル」対トヨタ「RAV4」SUV対決 オフロード性能抜群、最新&人気の2台徹底比較

拡大
縮小
トレイルモード
トレイルモードの作動イメージ(写真:トヨタ自動車)

さらにRAV4のガソリン4WD車には、オフロード走行で、路面状況に応じた走行支援を行う「マルチテレインセレクト」も採用し、「マッド&サンド」「ノーマル」「ロック&ダート」といった3つのモードから選択が可能だ。なお、ハイブリッド車にも、スイッチを押せば車輪がスタックしたときにタイヤへ最適なトルクをかけて脱出を支援する「トレイルモード」はあるが、マルチテレインセレクトの設定はない。

エンジンパワーなどの数値的な差は?

リアビュー
エクストレイルのリアビュー(写真:日産自動車)

ハイブリッドの4WD車だけでみれば、エクストレイルのほうが、悪路走行を想定した装備がより充実している印象もある。だが、よりオフロード車的で、ワイルドな加速感などを体感できるのはRAV4だろう。どこまでもスムーズで、まるで高級セダンのような乗り味のエクストレイルに対し、RAV4のハイブリッド4WD車は、低回転域から太いトルクが発生し、アクセルのレスポンスも抜群。市街地などではアクセルを少し踏むだけでグングンと前に進む感じだ。とくにドライブモードをスポーツにすると、アクセルのレスポンスがさらに向上し、大柄な車体を感じさせない俊敏な走りを味わえる。

また、エコモードでも街乗りだけなら十分な加速を体感できる。エクストレイルの4WD車も、加速などに不満はないのだが、本格的オフロード車のような「太いトルクで走る」感覚を期待しているユーザーの場合は、少しスムーズ過ぎると思う人もいるだろう。あくまで好みの問題だが、大排気量のアメ車的な乗り味を期待するのであれば、RAV4のほうがおすすめだ。

ちなみにRAV4のガソリン車からハイブリッド車に乗り換えたユーザーの話では(いずれも4WD車)、ガソリン車に比べ、ハイブリッド車のほうが高速の合流などの加速でよりトルクフルで、ストレスなく走れるとのこと。また、高速道路の巡航時も、より余裕で快適性が高いのだという。

RAV4のパワートレーン
2.5Lダイナミックフォースエンジンとハイブリッドシステムを採用したRAV4のパワートレーン(写真:トヨタ自動車)

参考までに、両車が搭載するハイブリッド4WD仕様のパワートレーンについてスペックを紹介しておこう。RAV4のハイブリッド4WD車に搭載する2.5L・4気筒エンジンは、最高出力178ps/5700rpm、最大トルク22.5kgf-m/3600~5200rpmを発揮する。また、駆動用モーターは、前後に装備するが、フロントのモーターが最高出力120ps、最大トルク20.6kgf-m、リアモーターは最高出力54ps、最大トルク12.3kgf-mだ。

次ページパワーや燃費性能、使い勝手のよさを比較
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT