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人的資本経営がよくわからない人に伝えたい本質 企業の存在意義に沿った学び直しが求められる訳

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  • 田中 道昭 日本工業大学大学院技術経営研究科教授
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注意が必要なのは、「今必要なもの」ではなく、さらなる激変が予想される未来に求められることを考えなければ、到底間に合わない、ということです。そのためには、メガトレンドを掴み、価値観の変化を掴み、その上で大胆なビジョンを描き、迅速に行動することが求められます。

実例としてベンチマークしておきたい存在が、テスラCEOのイーロン・マスクです。私は彼を「物理学的思考、宇宙レベルで考え物理的レベルで突き詰める」経営者として高く評価しています。EVメーカーとして知られるテスラですが、その本質はテクノロジー企業です。大学で物理学を専攻したイーロン・マスクは「現状や常識を疑う」物理学的思考を工場にも持ち込みました。

彼曰く「工場をマシンをつくるマシンと考える」「工場もプロダクトである」「マシンである自動車を進化させるより10倍も、マシンをつくる工場を進化させたほうが効果は高い」。いずれも、製造業DXのあるべき姿を掴んでいるからこその発言です。 

目指すべきは、産業・事業・社員の「三位一体」型リスキリング

あらためて「自社において必要なリスキリングとは何か」とは産業・事業・社員の三位一体型のリスキリングです。また事業構造においても、事業変革に必要な社員のリスキリングが試みられています。

さらに踏み込むならば、産業のリスキリングや事業のリスキリングを描けるような人材に社員をリスキリングすることが、今の日本企業において最も求められているのではないでしょうか。社員全体のスキルの底上げはもちろん大切です。それは、1人あたりGDPで大きく順位を落としている日本の現状を変えるための方策として期待がかかります。

しかし「自社の」これからをリードする経営人材は、それだけでは足りない。これからの事業、これからの産業の姿を描き、その後の自社のパーパスを描ける人材を育てること。そのためのリスキルが、今必要とされているのです。

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