「1人でも多く救いたかった」現場警察官の告白 配置された警察官が例年より少なかったとの証言も

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インド出身でIT業界で働くヌヒール・アフメドさん(32)は、この5年間、梨泰院でのハロウィーンイベントに参加してきた。彼は「2021年は多くの警察官がいたが、今年は“群衆統制”がなかった」と述べた。

2022年のハロウィーンには昼ごろから多くの人が集まっていたという。「午後5時から通りに多くの人が集まりだした」というアフメドさんは、ある瞬間から多くの人の波に揉まれるようになったという。

事故が発生した通りに入ると、「どこかおかしい」と感じたアフメドさん。彼は「後ろから人たちが押し始めたが、本当に大波のように感じた。できることは何もなかった。ただ立っているだけでも、後ろから前からと誰かが他の人を押していた」と証言する。

「死んでいく人たちを見るだけしかなかった」

アフメドさんは群衆に押されていたが、通りから少し外れた階段を見つけ、その階段を上ることができた。「人たちが息ができずに悲鳴を上げ始めた。私は階段に立って倒れていく人たちをただ黙って見るだけしかなかった」と当時の状況を説明した。

アフメドさんは「消防隊員が到着するときまで、倒れた人たちに心肺蘇生術を施した。ある男性は、友人が亡くなったことを知りながらも30分間も心臓マッサージを続けていた」と悔しさを見せた。アフメドさんはその日、一睡もできなかったといい、「今でも目の前に死んでいく人たちの姿が浮かんでくる」と付け加えた。

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