ブルーボトルが選んだパン屋は何がすごいか フリーマンCEOをうならせた「完璧な一枚」

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カタネではサンドイッチも人気商品だ

ブルーボトルから打診があったのは2014年末。「食パンもバゲットもうちを選んでくれた。シンプルで飽きない味だからと言われたら断れない。やろうと思いました」。

青山店に提供する食パンは1日24本(バゲットは清澄白河店に提供だが現在は中断中)からスタートしている。

毎年夏休みを1カ月とって家族とフランスへ

パンの種類は約100種類にも及ぶ 

ブルーボトルの仕事も加わり、作業量は増える一方だ。片根氏は現在、午前2時過ぎに起床、2時半には店で生地の仕込みを開始する。

「パン屋には職人型と経営者型といるけど、僕は職人型。28歳で独立して12年。きちんと当たり前に作って、それを長く続けるのは難しいのかもしれない。この仕事は大変だし、オーナーはスタッフを育てるためと言いながら現場から抜けていくけど、僕はずっと自分で仕込んでいる。最終的には、この辺りに住む人が食べるパンを、自分が作れるだけ作って売れればいい」

客の目線に立った値付け、改良・カイゼンを続ける職人ならではの姿勢、さらに毎年夏休みを1カ月とって家族とフランスで過ごすというワークライフバランス的なスタイルも、カタネがファンを増やしている理由だろう。ブルーボトルのフリーマンCEOは、今後の目標として「シンプルで完璧に考え抜かれたものを実現していきたい」と話しているが、こうした思想や姿勢が商品に表われているからこそ、カタネを選んだのかもしれない。

高橋 志津子 東洋経済 記者

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たかはし しづこ / Shizuko Takahashi

上智大学法学部国際関係法学科卒。東洋経済新報社に入社後は、会社四季報、週刊東洋経済、ムック、東洋経済オンラインなどさまざまな媒体で編集・執筆を手掛ける

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