中国人が「日本人キャンパーは憧れ」と熱く語る訳 空前のキャンプブームで日本ブランドに熱視線
「テントを立てるだけでめっちゃテンションが上がる」と言うのは、とある30代の中国人女性エリートである。エリートでも普段の仕事はだいたいが決められたもので、ある意味受動的なことが少なくない。
一方、キャンプは自由だ。どこでやるか、誰とやるか、何を持っていくか、食べ物、飲み物、遊ぶところ……すべて自分でゼロから発案し、最後のゴミ回収まで実行することになる。試行錯誤しながら、手足を使い、自由自在にキャンプ時間を満喫するのは、仕事では感じられない達成感に満ち、どんどんハマってしまうようだ。
子どもも重要なポイントだ。安さんの話だと、特にコロナ禍の中、元気があり余る子どもを思う存分に遊ばせるエンターテインメントは、キャンプしかなかったようだ。キャンプの活動は、自然に近く、頭も手足も使うほか、グループ内のコミュニケーションや、ごみ処理などのマナーも習得できるので、非常によい教育になるのもありがたい。
コロナ後、親子イベントの選択肢が増え、キャンプを選ぶ親子は少なくなるかもしれないが、中国ではほぼ初世代のキャンプキッズに対して未来の市場の期待も大きいであろう。
日本ブランドは「口コミ人気ナンバーワン」
さて、中国のキャンプ市場では日本に対する憧れが実は非常に熱い。キャンパーから見れば、日本のキャンプ文化は「先生」のようなもので、憧れの存在だと思われている。安さんは日本語が堪能なので、雑誌「GO OUT」を入手するたびに熟読し、いかに書かれた内容を次のキャンプ、またはアウトドア業界でも影響力を持つ自身のSNSの発信に生かせるかを工夫しているが、その反応もとてもよいようだ。
「日本と中国の旅行が再開したら、みんなで富士山が見えるキャンプ場に行きたい。そして、キャンパーたちはキャンプ用品をいっぱい買うんだ。間違いなく」。筆者は画面越しで熱意を感じた。
日本で「本物のキャンプ」を満喫したいだけでなく、商品についても、「日本ブランドは口コミで断トツ人気ナンバーワン」と安さんは語る。デザイン・使い勝手・日本で確立したブランドイメージなど、他国ブランドより圧倒的に支持されている。
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