中国人が「日本人キャンパーは憧れ」と熱く語る訳 空前のキャンプブームで日本ブランドに熱視線
中国国内では、さまざまな事情により、Ⅿ16、スノーピークなど日本のブランド商品は中国国内メーカーの似た商品より、場合によっては20~30倍も高くなるケースがあるが、「キャンプに行く人は経済的に余裕がある人がほとんどなので、ファンだったら平然と買うキャンパーは全然いる」(安さん)ようだ。
日本のブランドに足りない視点は?
ただ、日本国内と中国での販売の価格差が大きすぎることや、OEM経験が豊富なメーカーも増えているので、中国国内メーカーもすごい勢いで追いかけようとしているので安易に考えてはいけない。実は安さんもキャンプ市場の成長性を肌で感じ、現在キャンパー仲間と一緒にキャンプの川上から川下まで関わるビジネスを準備している最中である。
「現在キャンプ場は毎日のように開いており、差別化へのニーズが増している。(中国の)キャンプ市場は間違いなく急成長しているが、これに対する(日本ブランドの動きは)まだ足りない」と安さんは話す。
日本ブランドは「先生」「憧れ」というだけでは物足りない。日中消費市場に詳しいレインボー・アークのヒロミ・タン氏は、「変化の激しい中国の若者のライフスタイルを取り込むことがポイント」だと指摘している。
音楽フェス、カフェ、美術館などに対する若手エリートの「アティチュード(価値観、嗜好)」をうまく融合し、この新興市場でしっかりブランドイメージを浸透させる戦略を立てるのが、中国のキャンプ市場、アウトドア市場へのファーストアプローチであろう。
最近円安の影響で外国人観光客による「爆買い」が再び期待されるようになっているようだが、日本の製品に高い価値があることを忘れないでいただきたい。円安でなくても買いたい、高くても自分の価値観とニーズに合えばお金を惜しまない潜在顧客が確実に存在するので、安売りより、どのように彼らの心をつかむのかを今検討すべきである。
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