くら寿司、「最高益の秘密」はサイドメニュー 年に1000以上のメニューを試作
たとえばラーメンでは、1998年に「無添加ラーメン」の屋号で、ラーメン店をオープンさせている。「無添くら寿司」という店名が示すとおり、くら寿司では化学調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料はいっさい使わない。当時開発したラーメンは、「結果的には、味が優しすぎたのか、受け入れられなかった」(IR担当者)。わずか半年で閉店の憂き目を見た。
試行錯誤のすえ、7種類の魚介から取った出汁を開発し、再挑戦したのは2012年になってから。ラーメンブームの中で魚介系スープが市民権を得ていたことも追い風となり、11月に発売するやいなや大ヒット商品となった。
コーヒーの提供に紆余曲折
一度失敗したのはコーヒーも同じだ。10年ほど前に販売コーナーで独自ブランドのペットボトルを販売したが、売れずにすぐ販売を中止した。注文後に豆をひいて1杯ずつ抽出する本格的なコーヒーの提供に目標を転じたものの、当時はまだよいコーヒーマシンがなく、現在導入しているスイス製のマシンに巡り合うまでに何年もかかった。
その後も「すしにコーヒーは違和感があるのではないか」「コーヒーの香りが嫌われるのでは」といった懸念を払拭すべく、一部店舗で先行販売して検証を重ね、ようやく2013年12月に全店で販売になった。今では「スイーツとの相性が良い」、「すしを食べた後にさっぱりできる」といった声が多く、こちらも好評を博している。
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