くら寿司、「最高益の秘密」はサイドメニュー 年に1000以上のメニューを試作

拡大
縮小
新作の「ガトーフショコラ」。豆腐で作ったカロリー控えめのヘルシースイーツ

こうした商品開発の進展と同時に、出来立ての商品をすぐ提供できるオーダーレーンの配備などインフラが整ったのがちょうど2013年10月期のこと。そこからサイドメニューの本格化が始まった。

年間1000以上のメニューを試作

商品開発では、年間1000種類以上のメニューを試作する。販売に至るのはごく一部だが、それでも売れないメニューも少なくない。ただ、「数多くの商品を試作することで、ノウハウ、商品のパイプラインが蓄積されていく」(IR担当者)。たとえば1月下旬から発売している「赤鶏ゆずうどん」は、店舗で日々とっている魚介の出汁をベースに、それにあう鶏を選び、ゆず風味を組み合わせることで生まれた商品だ。

魚介価格の高騰で回転すし業界を巡る環境は厳しさを増している。こうした中でも、「当社は調達力もあるし、また魚介は値動きも大きいので、お客様に喜んで頂けるよう最適な調達を目指していく」(IR担当者)という。

顧客を飽きさせないよう商品やさまざまな仕掛けを進化させて、「食のテーマパーク」に向けて邁進する構えだ。

水落 隆博 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

みずおち たかひろ / Takahiro Mizuochi

地銀、ノンバンク、リース業界などを担当

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT