「政治家アントニオ猪木氏」北朝鮮外交の凄い裏側 北朝鮮と「ここまで太いパイプ」を持てた深い訳

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また猪木氏が盛んに語る「外交に一方的な勝利はない」という信念も、「プロレスが相手の強さを引き立て、双方がウィンウィンの状況をつくることが最高の試合である」というその本質がよい意味で影響しているのであろう。

根底にあった「プロレス」の原体験の影響

猪木氏と話していて感じるのは、“ヒトの個性を活かした使い方”について意識が高く、たとえば元外交官である佐藤優氏の能力を外務省が活用できていなかったことにも触れられている。

この「それぞれの個性・強みを引き出して活躍させるべき」という信念も、根底にはプロレスの「レスラーの個性を見いだして、そのキャラクターでブレイクさせる」という原体験が影響しているのだろうか。

「猪木氏の強み」を考えたとき、その人脈は極めて国際的であり、自身が暮らしたブラジルだけでなく、キューバ、イラク、旧ソ連、北朝鮮といった、米国や日本と関係の薄い、どちらかと言えば敵対してきた陣営の国々の指導者と人脈を築くのに成功している

よく猪木氏を色物扱いするメディアが多いが、この国際的人脈と驚異の突破力、そして国際的カリスマはもっと活かしようがあるのではないか。

次回の対談では、猪木の「燃える闘魂」が今後、どこに向かうのか、引き続きお話を伺っていく。

(この記事の後編:アントニオ猪木氏「外交に勝利なし」断言の深い訳

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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