人は集まるが意見が集まらず日本的会議の大問題 会議は「トップやリーダーの話を拝聴する場」に

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日本の会議には無駄がたくさんあるといわれています(写真:ふじよ/PIXTA)
日本人は働きすぎだと言われます。残業が多く、労働生産性が低いことが問題とされています。近年になり、ワークライフバランスの観点から仕事の生産性を上げて残業時間を減らそうとする動きがありますが、具体的にどうすればいいのか明確な出口は見つかっていません。
「日本的な働き方の常識を捨てない限り、仕事の効率化は進まないでしょう」というのは外資系金融のゴールドマン・サックス等でトップセールスマンとして活躍した宮本剛獅氏です。
「私は多くの優秀なビジネスマンと接する機会を得ましたが、仕事ができる人ほど残業とは無縁の働き方でした」。優秀な彼らの仕事のやり方を「超一流の仕事術」と定義し、新刊『1%の超一流が実践している仕事のシン哲学』にまとめた宮本氏が、残業ゼロで成果倍増の仕事術を3回にわたり解説します。
1回目:仕事ができる人ほど「メール返信が早い」は本当か
2回目:仕事のできる人「会った瞬間の3秒」を重視する訳

日本の会社の会議は、時間が長く、出席者も多いのが一般的です。出席した全員が発言を求められることはなく、会議をする前から落としどころが見えていることもあります。これが日常的ですから、「会議とはそういうものだ」と思っている人もいるかもしれません。

会議をする意味がない会議が多い

超一流の会議は、その対局にあります。時間は長くても1時間程度で、基本は30分以内です。出席者には積極的な発言を求め、落としどころが先にあるどころか、その場で結論を出すこともありません。

なぜならば、出席者のそれぞれの立場の意見や見解を聞いて、的確な答えを導き出すために会議を開いているからです。もし落としどころが先に用意されているのならば、メールでそれを伝えれば済みますから、多くの人が同じ時間、同じ場所に集まる意味がないのです。

超一流は、「会議で発言しないのは時間のムダ。黙って座っているなら、デスクで仕事をしていた方がいい」と考えています。もし意見がないならば、出席していても無意味ですから、次回から参加する必要はないと伝えます。誰か他のきちんと話せる人を出せ」と言うこともあります。

これは外資系企業では、ごく当たり前の会議に対する考え方ですが、日本の会社では、反対意見を言おうものなら上司に反抗していると受け取られてしまう風潮があり、余計な発言をしないことが不文律になっています。
会議がトップやリーダーの意見を拝聴する場になっていますから、これでは「余計なことは言うな」という雰囲気になるのも無理はないのです。

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