マーケティング効果についての疑問もある。期間中は再生数が突出して伸びるものの、「ダウンロードやCDセールスが伸びるなど、ファン層の拡大につながっていないのではないか」(ビルボードの高嶋直子編集長)という。
ビルボード事業本部の礒崎誠二上席部長は、ファン層を広げる方向にシフトすべきだと主張する。「楽曲を何百回も聴くのはコアなファン以外は厳しく、こうした手法はファンの疲弊を招く。楽しみながら楽曲やアーティストに関われるようにしていくことで、新たなファンも増えていく」(礒崎氏)。
サブスク事業者側はこの課題をどうとらえているのか。「アーティスト側からの働きかけや、きっかけ作りは重要」と話すのはLINE MUSIC取締役COOの高橋明彦氏だ。
サブスクは曲数が多い。2015年に150万曲超でスタートしたLINE MUSICも今や9000万曲超をそろえる。ユーザーはどんな楽曲もすぐに聴けるが、積極的にアピールしなければ埋もれてしまいがちだ。
実際、超有名アーティストを担当するレコード会社関係者は「人気が確立したと思われているアーティストでも、維持することは大変。TikTokでバズるように、とりあえずキャンペーンを打つのが正直なところ」と明かす。
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