成都便再開でパンダ中国行きに現実味も残る課題 「高齢のタンタン」中国行き期限は2022年12月末

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パンダのタンタン
中国から神戸市立王子動物園に来て、ちょうど20年の日のタンタン(2020年7月16日、筆者撮影)

9月3日午後、成田空港の出発ロビーで全身を白い防護服で覆った数人の職員が中国語を話しながら、搭乗者の書類やスマートフォンの画面を確認していた。

搭乗者はさまざまな条件をクリアして、スマホの確認画面が緑色にならなければチェックインできない。飛行機の出発予定の午後5時まで3時間あるが、既に100人ほどの行列ができていた。

成都直行便は8月20日に運航再開

ここは、中国四川省・成都に本社がある四川航空のチェックインカウンター。行き先は、ジャイアントパンダのふるさとに近い成都だ。搭乗者は中国人8割、日本人2割といったところ。カウンターで尋ねたら、日本人は駐在員や留学生が多いという。

日本と成都をダイレクトに結ぶ旅客便は、新型コロナウイルス対策のため、2年半近く運休していた。しかしこのところ、日中間の往来における中国側の対策が緩和。成都直行便も四川航空が8月20日、先陣を切って運航を再開させた。

以来、四川航空の成田~成都便は、毎週土曜日に運航している。筆者が9月3日に成田空港の展望デッキで眺めていると、午後2時25分に成都からの直行便が到着した。折り返し、成都に向けて午後5時17分に離陸。飛行機の追跡アプリを見ると、午後9時20分頃(日本時間)に成都の空港に着いた。およそ4時間の飛行だ。当然ながら、乗り継ぎ便より格段に早い。

9月3日時点では、搭乗者は成都に着いたら、空港近辺のホテルで1週間隔離され、さらに自宅で3日間の健康観察が必要とのことだった。

日本と成都を結ぶ直行便は9月10日時点で、成田空港を使う四川航空の週1往復だけ。コロナ禍前は、全日本空輸(ANA)や中国国際航空なども成都直行便を運航していたが、まだ再開していない。

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