「儲けた時ほど危険」投資家を悩ます負の5大感情 「自分には才能があるかも」が転落の始まり

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株の勝率というのは主に自分のメンタルに左右されます。そのため、なるべく自分にベクトルを向けるようにすると、勝ち組投資家に近づきやすくなります。

これは、非常に大事なメンタルの状態になります。たいてい相場のピーク近くは熱気も欲望もすさまじく、あなたも一番油断しているときだからです。

赤面の黒歴史!私も得意げに自慢していた

実は私も株式投資を始めたての初期の頃は、まさにこの「自己奉仕バイアス」に陥っていた投資家の一人でした。

当時はITバブル崩壊前夜で、1989年から下落し続けた日経平均株価は、底打ちして、再び勢いを取り戻していました。連日、昨日とは違う銘柄が急騰し、それを見た他の投資家が飛びついての繰り返しで、日経平均株価がどんどん上がっていたのです。正直誰でも投資をしていれば勝てた時期やタイミングでもありました。実際、私もそうでした。

このとき、「自己奉仕バイアス」によって「投資の天才なんじゃないか」と信じて疑わなかった私は、友人に自分のトレード技術を得意げに自慢していました。 すでに会社経営者でもあったので、投資に興味のない部下までつかまえて、ホワイトボードで自分の投資タイミングを披露する始末です。

今振り返れば、完全な赤面ものです。エキサイティングな相場に興奮して、完全に心を支配されていた状態だったとも言えるでしょう。

ただ不思議と、投資歴10年を過ぎるあたりから、「自己奉仕バイアス」はすーっと消滅してしまいます。他人への自慢話も一切やらなくなります。むしろ、聞かれても、詳しく答えないようになるから不思議です。

これは長年の投資経験により、ベクトルが相手でなく自分に向いたからだと私は解釈しています。メンタルが落ち着いて、相場の熱狂から距離を置くことができるようになったからだとも言えるのです。

あなたも、「5つの負の感情」を受け入れて、勝ち続ける投資家になってほしいと思います。

上岡 正明 経営者・個人投資家

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かみおか・まさあき / Masaaki Kamioka

1975年生まれ。3歳で母親を失い、小学校から家出を繰り返す。それも警察に保護されるまで誰も探しに来ない寂しい幼少期だった。放送作家を経て、27歳で株式会社フロンティアコンサルティングを設立。200社以上の企業ブランド構築を行う。一方で、元手200万円でスタートした株式投資では、リーマンショックと東日本大震災という2度の破算危機を持ちこたえながら独自の手法を確立し、投資歴25年で資産6億円に到達。MBAを保有し脳科学の研究も行っている。『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(アスコム)、『最強の高配当投資』(SBクリエイティブ)など著書多数。「チャオ!」の挨拶から始まるYouTubeチャンネルは登録者数26万人に上る。

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