120カ国超訪れてたどり着いた「世界最高の宿」 写真で見る「スリランカ『バワ』建築を訪ねて」

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ルヌガンガに宿泊すると、朝食、アフタヌーンティーのほか、敷地内のガーデンツアーに参加できる。2016年に訪れたときは日帰りのゲストも多かったが、今回は3連泊で、ほかのゲストは宿泊客がスリランカ人家族1組とイギリス人女性1組のみ。日帰りのゲストは見かけなかった。

パンデミックにくわえて、経済的な状況からスリランカを忌避するツーリストは少なくないのだろう。裏を返せば、スタッフ総勢28名、うち庭師だけで9名がほぼ自分たちだけのためにこの場を支えているということになる。スタッフの多くは近隣の住民で、2代にわたってルヌガンガに勤めている人もいるそうだ。

ルヌガンガのガーデンルーム
ルヌガンガで最も美しい部屋、ガーデンルーム。自由に立ち入ることができるようになった(筆者撮影)

2016年訪問時との相違点

このほかにも、2016年訪問時といくつか相違点があった。一つはルヌガンガのメイン棟から徒歩7~8分ほどの敷地にコロンボにあったエナ・デ・シルヴァ邸が移築されたことだ。これはバワ生誕100周年を記念して行われたものだ。今回は3泊中2泊ここに宿泊した。

バワが建築家となったのは1958年。シルヴァ邸完成は1962年なので初期の代表作となる。シルヴァはバティックのアーティストだが、もともと資産家でもあり、バワに依頼した自宅も750㎡あった。

エナ・デ・シルヴァ邸約6年をかけて、コロンボからルヌガンガ近隣に移築されたエナ・デ・シルヴァ邸。移築する際、石やタイルなどすべてに通し番号をつくって、再構築しなおした(筆者撮影)
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