「魚が獲れない」は世界で日本だけという衝撃事実 世界で見ると漁獲(生産)量は2億トンに倍増

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漁獲量の減少理由を、クジラのせいだと誤解している方がいるようです。もちろんクジラはたくさんの小魚などを食べます。アラスカなどで、群れでニシンを追い込んで一飲みにする映像をご覧になった方もいるでしょう。

IWC(国際捕鯨委員会)からの脱退で日本が調査捕鯨をやめた海域は南氷洋で、そこでは最も多くクジラが生息しています。日本の周りにばかり、魚をたくさん食べてしまうクジラがいるのではありません。クジラはエサになる水産資源が豊富な海域に来ます。次の表で太平洋と大西洋、そして南氷洋に生息するクジラの推定生息数を比べてみましょう。

日本だけ特別に影響があるわけではない

太平洋のミンククジラ(出所:IWC)

最も資源量が多いミンククジラは、日本の周りを含む太平洋(推定約2.4万頭)より、大西洋のほうが、はるかに推定生息数が多い(推定約14.5万頭)ことがわかります。南氷洋はさらに多い(推定51.5万頭)です。つまり、クジラが食べる影響についても、日本だけ特別に影響があるわけではないのです。

かえってノルウェー、アイスランドなどのほうが、影響が多いことが予想できます。しかし魚の資源量では、マダラ、マサバ、ニシンなど同じ魚種でもそれらの国々のほうが、資源量が多く、サイズも大きいという逆の現象が起きています。

世界の海で日本の周りばかりクジラがたくさんいて魚をバクバク食べた結果、魚が減ってしまったと責任転嫁するのは、クジラに申し訳ないのです。

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