イクラ・毛ガニ…北海道産が次々高騰の「謎」 地球規模の「レジームシフト」が影響?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
東京・築地の魚卵専門店「田所食品」の売り場。イクラは500グラムで6500円や8000円といった高値がついている(記者撮影)

もうすぐお正月。おせち料理の準備をしている人も多いだろう。おせち食材の定番の1つが、数の子とともに子孫繁栄の縁起物とされ、彩りも良い「イクラ」だ。そのイクラの値段が例年になく跳ね上がっている。

年末の買い物客でにぎわう東京・築地の場外市場。魚卵専門店「田所食品」の田所悟専務によると、イクラの店頭価格は4~5年前に比べると7~8割高い。「昨年も高かったが、今年はさらに上がった。値段の高さにびっくりされるお客さんも多い」という。他の店では、値段の比較的安いロシア産イクラや樺太鱒のマスコで一部代用するところもあるようだ。しかし、田所専務は「国産イクラにこだわっている。品質がぜんぜん違いますから」と話す。

価格は10年前の2.3倍に

東京都中央卸売市場(築地市場)の集計では、イクラ(塩蔵加工品)の卸売り価格は2017年11月平均で1キログラム当たり7632円。前年同月の5819円より31%高い。2年前と比べると60%高、10年前比では2.3倍だ。12月分は未集計だが、同様の状況が続いている。筋子(スジコ)も2年前より58%高い水準。一般消費者への小売り価格が跳ね上がるのも当然である。一方、塩数の子の卸値は1~2年前とあまり変わっていない。

次ページ北海道の秋サケは37年ぶりの凶漁
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事